英語らしい褒め言葉 “I’m proud of you.”

英語らしい褒め言葉 “I’m proud of you.”

直訳すると、「私はあなたのことを誇りに思うよ。」です。

この言葉を使うシチュエーションとしては、相手が何かを成し遂げた時、周りの人に良いことをした時、とにかく相手に対して感謝を伝えたい時、などです。

英語では日常的によく使う褒め言葉ですが、日本語にすると、どこか違和感のようなぎこちなさを感じてしまうのは私だけでしょうか?(´・ω・)

英語で、”I’m proud of you.” と言われると、素直に “Thank you!” と口にすることができますし、個人的には言われて嬉しい言葉の一つですが、日本語で言われると、少し困惑してしまいます。(笑)

今回は、そんな文化や思考パターンの違いに触れてみたいと思います。(^^♪

褒め言葉

文化は思考を作る。そして育った環境も影響を与える。

アメリカ人だから~、とか日本人だから~、というような偏見に満ちた発言をするつもりはありませんが、単に「違い」という点で、言語が違えば、言語によって形作られる思考や文化・習慣は当然ながら異なってくるのが自然、と言えます。

「私はあなたのことを誇りに思うよ。」と言われると、それをそのまま受け入れるのではなく、「謙遜しなければならない」気持ちになるのも、文化や環境の影響が原因の一つかもしれません。同一人物であっても、言われた言語によって受ける印象や反応が変わってしまう、というのも興味深い話ですね。

それでふと思い出したのが、私がアメリカンスクールに通っていた小学校2年生の時。ある授業で、今日は “Compliment” ができるようになりましょう、という時間がありました。順番にクラスメートと1対1になって、お互いに褒め言葉を言い、言われたら “Thank you.”と返して次の人へ、という要領で、クラスメート全員に褒め言葉を言う、という授業です。当時小2だった私は、この授業の目指しているもの、みたいなものは理解できるはずもなく、今になってみると、あの授業をなぜしたのか、先生に聞いてみたい気持ちもありますが。(*´ω`*)

小2なので、実際、そんなに深い褒め言葉を言えるわけではなく、相手の外見や身につけている物を褒める、というのも多いのですが、とにかく相手をよく見て褒めることのできるものを探す、トレーニングのようなものでした。

褒め言葉を言われるのは、悪い気持ちのするものではありませんし、日頃の感謝も伝えながら、伝えられた方もThank youと同じく感謝の気持ちを返す。何だかウィンウィンな感じですね。

この授業の目的には、クラスの中に、色々な人種の人がいた、というのも関係しているかもしれません。髪や肌、目の色が違っていても、それを認め合いましょう、みたいなメッセージも含まれていたかもしれません。

あるいは単純に、環境や背景に関わりなく、相手の実力や成果を認める、ということを教えたかったのかもしれません。

「私、自己肯定感が低いんです。」

そんな言葉を最近、インターネットの記事などで、よく見かけることがあります。

自分に対する評価が低い、ということが原因の一つとして考えられますが、「高い」とか「低い」という言葉を使っていることから、何かと比べてそのように考えてしまっているのではないかと思います。

何と比べているのか、何を基準にしているのか、それは人によって異なるとは思います。他の人だったり、理想の自分だったり、親に言われた言葉にとらわれていたり…。兄弟が複数いる場合や、学校の成績等、常に何かと比べられる状況が単純に多い、というのもあるのかもしれません。

これだけのことができた、成長できた、というような成功体験や積極的な見方よりも、自分は失敗ばかりする、価値のない人間だ、という消極的な気持ちが先行する、というのもあるのかもしれません。

ただ、本当に何も成し遂げられていない人など、いないのではないかと個人的には感じます。成し遂げたことに対して、素直に喜んで、時には “I’m proud of you!”と言われたことに対して”Thank you.”と受け入れたり、そんなシチュエーションはない、という場合にも、”I’m proud of ME.”と言えるような、心の隙間も必要なのではないかなと、思います。

「日本人的奥ゆかしさ」が良い方向に働くこともありますし、自信過剰になってしまってはいけない、とは思います。

ただ、何か褒めてもらうのを待つのではなく、”I’m proud of you!”と心から誰かに言って、相手のことを認めることは、自分に対するバランスの取れた見方を持つ上でも大切ではないかと感じます。