夏休み的-読書感想文改め映画鑑賞文を書いてみた件

夏休み的-読書感想文改め映画鑑賞文を書いてみた件

今年の夏休みは色々と異例づくしと言われていますが、シンプルに

夏休みが短い (;´・ω・)  というのが子どもたちにとっては最大の「異例なこと」と言えるかもしれません。

それでも、夏休みの宿題はあります。 残念。。。

敬遠されがち、というか面倒くさいものの筆頭として挙げられるのが

ザ・読書感想文---でしょう。

読書感想文

しかし私は最近の読書感想文事情をリアルな小中学生から聞いて衝撃を受けることになります。

そう、本を読むのが面倒くさいから、書籍化されている、あるいは原作となる本がある、映画を観て感想文を書く、というものです。もう「読」でも「書」でもない。。。もっと言うなら感想文というより鑑賞文。。。

私が、リアルな小中学生の頃もそんな、「ちょっと横着なクラスメート」がいたにはいましたが、圧倒的に多数派ではなかったように思います。毎年同じ本の感想文を書く、なんて子はいましたが。

でも、さらに驚きなのは、選ぶ作品です。

映画だけでなく、アニメや漫画版を見て感想文を書く、というケースも増えているようで、ワンピース鬼滅の刃はとても人気だそうです。

ゼネレーション・ギャップ、、、(*´Д`)

そうした作品を、軽く見るつもりも批判するつもりもないのですが、学校の読書感想文として認められてしまうことにただただ驚きでした。

私自身はゴリゴリの文学作品や伝記、カタイ活字を読んで書くことが多かったからです。

どちらかというと、趣味や娯楽の意味合いの強い作品で、感想文(鑑賞文)を書くって、しかも原作となる本や書籍化されたものを読まずに書くことってできるのだろうか?

まぁ、できるんでしょうけど、書いてみたらどんな感じになるのか、そんな興味本位から、やってみることにしました。

選んだ作品: 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」

と、前置きが長くなりましたが、選んだ作品がこちらです。↑↑

夏、青春ですね(*´ω`) 選んだ理由として、①書籍化されたものが存在する、ということ、そして、先入観なく書くため、②本も映画も私が今まで読んだり観たりしたことのないもの、という2点を基準に判断しました。

と、いうわけでやってみよう!!

「読書感想文」(映画鑑賞文)

花火は横から見た時、果たして丸いのか平べったいのか。花火だけではない。この世界は果たして丸いのか平べったいのか。何が現実で、何が幻想なのか、夢なのかも実体験なのかも分からないまま典道の日常が過ぎていく。

全体を通して、海の深い濃い青色、空の透き通るような青色、プールの淡い青色、夜の暗闇がかった青色、と様々な青色の描写が印象に残った。色彩のコントラストがはっきりしていてそれがまた現実と幻想を行き来しているようにも思える。

形に関しても、平べったいものよりも、丸いもの、しかも動きのある丸いものが随所に散りばめられている。風力発電のプロペラ、芝生にあるスプリンクラー、円い教室、学校のらせん階段、トンボの目の視点、祐介のお父さんのゴルフボール、なずなが拾った不思議な玉、そして花火…。それも花火は一瞬にして散ってしまう。そこに現実を重ね合わせる様子が何ともはかなく、そしてどこか切なく思えた。

現実なのか幻想なのかという世界観だけではない。時間の流れも自分で制御できるようで、実はつかみどころのない非常にはかないものだということを痛感させられる。本来、過ぎた時間は二度と帰ってこないし、犯した失敗をなかったことにすることもできない。そんな誰もが抱えているもどかしさを、大人の事情に振り回される登場人物のなずなから、さらに現実味を帯びる仕方で感じることができる。

人はいくつもの「もしも」(if)を重ねる。もしもあの時、こうしていたら、あるいはこうしていなければ、現実は変わっていたかもしれないと。でも、いくつもの「もしも」が現実になったとしても、人は失敗することなく生きていくことは不可能だ。失敗したり、自分の思い通りにできないとしても、それでも「平べったい、変な形の花火」よりは「丸い花火」という現実の方がよい。というよりも現実を受け入れて前に進もうという気持ちにさせてくれる。

青色と丸い球体。そして「もしも」を重ねることができる不思議なビー玉のような玉。まさしく物語の中の登場人物だけでなく、紛れもない現実を生きている私たちが、この地球という青色で瑠璃色の球体上に生きているのだということを感じさせてくれる。

結局、なずなの、島を出ずに典道と一緒にいたいという願いはかなえられなかったし、典道もなずなと一緒にいたいという願いはかなえられなかった。後味は少しほろ苦く、切ない。それでも、「もしも」のままではいつまでも過去にしがみつくことになってしまう。今とともに未来にに目を向けていく力や原動力を得ることができる。

なずなが浴衣から着替えたまぶしいほど真っ白いワンピース。私はまるで純白のウェディングドレスのように感じてしまった。少し背伸びした印象も与える。それでも背中のところには大きなかわいらしいリボンがついている。何だか未来を少しだけ先取りした気持ちがした。それと同時に大人に対する皮肉のようなもの、大人は自分たちが思っているほど大人ではない、というメッセージではないかと受け取った。

大人だろうと子どもだろうとどんな背景、家庭環境であれ、この地球に生活しているという平等さ。その中で後悔しない生き方ができるように、というメッセージを込めた作者の優しさと、熱い思いを感じる。

感想の、感想 (笑)

みたいな感じで書いてみました!感想文なんて久しく書いていないので難しいなぁというのが正直な感想です(*´ω`)

しかも書いてみて思い出したのが、「私、読書感想文、苦手だった」です。なんと、、、(*´Д`)

よくある、あらすじを懇切丁寧にひたすら書く、という典型的にダメな感想文を書いてしまう方でした。本を読むのは嫌いではなかったんですけどね。。。

そして書いてみて思ったのは

これは是非とも、文庫本化されているこの作品の本を読んで、正真正銘の読書感想文を書きたい! 

そして同じ作品でも、映画と本で感想文がどんな風に変わるのか比べてみたい!ということです。

というわけで。

次回 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」文庫本版 正真正銘読書感想文 を書きたいと思います!

こうご期待!!