オンライン家庭教師を申し込もうか迷っておられる方へ
オンライン需要がますます高まっている昨今。
対面での授業か、それともオンライン授業を選択するかは迷いどころ。
今回は、特定の家庭教師派遣会社やオンライン家庭教師会社を比較したり推奨したりということではなく、家庭教師として、個人的に対面及びオンラインの両方を経験した観点から、オンライン教師のメリット、また気づきにくいデメリットについて「生の声」をお届けしようと思います。
オンライン家庭教師のメリット
メリットに関して挙げるとすれば、それは既に多くの方がすぐに思いつくような内容かと思います。
1 時間の節約や融通ー 家庭教師の場合は、家に来てもらうので、そもそも通学時間というのはありませんが、玄関や部屋を掃除をする時間は省けるのではと思います。画面に映る部分さえ片づければ、先生用の椅子を準備したり、またご家庭によってはお茶菓子等を準備する必要もありません。また、実際の対面では、すきま時間の1時間だけ、というのはなかなか頼みにくかったりしますが、先生側の移動時間を考慮に入れる必要がないので、時間の面で多少融通が利きやすいという面があります。
2 遠方に住んでいる優秀な先生にも授業をしてもらうことが可能ー 先生の質、というのが田舎に住んでいる場合に問題になることはあります。また、単純に、「この先生にみてもらいたい」という先生が遠くに住んでいる場合もあります。選択肢の幅が広がった、ともいえます。
3 何よりも感染のリスクがないー ここ最近で一番気にされる部分はこれではないかと思います。特に家庭教師の場合は、家族以外の他人を自分の家に入れる、ということですから、お互いに対策はして気をつけているにしても、心配はゼロではないと思います。
…大きく分けるとこういう事柄ではないかと思います。また細かいことで言うなら、家庭教師の時間に絶対親も家にいなくては、という気持ちが少し薄らぐのかな、という感覚はあります。子どもたちだけが家にいる状態で家庭教師の先生が家に来ることに対して、先生を信頼しているにしても不安に思う方は多いのではないかと思うからです。
授業が「会話型」から「説明型」になりがち
ここまで、メリットについて簡単にまとめましたが、オンライン家庭教師のデメリット、というか実際に授業をしてみて「やりにくいな」と思った点を取り上げます。
一番に感じたのは、この「説明型」になってしまう、ということです。
家庭教師ではなくても、多くの方がzoom等で日常の会話や飲み会、会議等をしようと思った場合に、対面の時に比べてコミュニケーションを図るのが難しい、というのは感じられたことがあるはずです。
家庭教師のような1対1の会話の場合はコミュニケーションのハードルがぐっと下がる、というのは事実ですが、表情や雰囲気を読み取ったり、問題を解いている様子を見守ったり、というのが対面に比べて難しくなります。
対面では気にならない「沈黙」も沈黙を埋めようとして、話過ぎる(説明しすぎてしまう)ということが挙げられると思います。
もちろん、先生側・生徒側の性格や相性・学年にもよるとは思いますが。(*´ω`*)
それでも、対面の時に比べて、より具体的な質問をしなければ伝わりにくいのは感じますし、自分の考えていることをきっちり言語化できる生徒さんならば、そこまで困ることはないかもしれませんが、口数が少ないような場合は厳しいなと感じることはあります。相手の反応から読み取れることが少ないと、結果説明しすぎてしまう、という悪循環が生まれてしまいます。
説明型の授業は、受け身で聞きがち
一方的な説明が多くなってしまうと、会話のキャッチボールができていない、ということなので、自ら考える、というよりも受け身で聞いてしまう、という結果になってしまうと思います。
感覚的には、何かの分野について説明している動画を見ているのと同じような感覚になってしまうのかもしれません。
こうした状態、というのが授業の内容理解そのものだけではなく、より根本的な問題を生み出すようにも思うのです。
結果、信頼関係を築くのが難しい
先生と生徒間、また先生と保護者間両方に当てはまると思います。信頼関係を築くのが難しいということは、コミュニケーションを円滑に測る上では大きなハードルになりえますし、単純に授業内容を教えることだけでは、生徒が今何に悩んでいるのか、どんな性格でどんな風な教え方がその生徒には合っているのか、というのが見えづらくなってしまう、ということになります。
極論ではありますし、割り切った人間関係を望まれる場合は、そこまで重要なことではないかもしれません。また、こうした傾向があると挙げただけで、全ての場合にこのようなデメリットが生まれるわけではありません。
あくまでも「難しい」と言っているのであって、「不可能」だというつもりはないからです。対面とは違った方向での意識とアプローチが必要だ、ということです。
ただ、大人同士のコミュニケーションとは違った難しさがあるので、生徒が本当に考えていることを引き出すのが対面に比べて難しい、というのは事実だと思います。
オンライン授業を否定するつもりもありませんし、家庭教師だけではなく、語学などオンラインで現地の先生に学ぶことは確かにメリットがあると思います。一つの意見として、一見すると見落としがちな面かな、と感じたので少しでも参考になれば幸いです。
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