入学前準備学習で何をすべきか(中学入学編)

入学前準備学習で何をすべきか(中学入学編)

小学校最後の最大行事、卒業式も終わり、春休みに入る新中学1年生。

春休みくらいゆっくりしたいところではありますが、子ども本人以上に何をさせるべきなのか、不安や焦りを感じている親も少なくないはず。

特に中学受験をして、無事合格することができた子どもにとっては、つらい受験勉強からの解放感から、しばらく一切勉強したくない気持ちになってしまったり、地元の公立中学に通われる選択肢を取られたご家庭においても、取り立てて春休みの課題のようなものが出ていないと、何をしていいのか分からなくなってしまい、不安を感じる、ということもあります。

それで、今回は受験勉強ほどハードではないものの、これをやっておくと入学後焦らずに済むのではないか、と感じた事柄についてまとめていきます。

春めぇ~ちゃん

勉強する教科を選定

まず、どの教科を勉強すべきか、ということですが、一般的に中学の場合、主要5科目に加えて副教科があります。

主要5科目に絞ったとしても、けっこうなボリュームです。そこで、結論から言いますと、英語数学に絞ります。さらに言うと、もし時間的な余裕がないのであれば、英語1点集中でもいいのではないかと思います。

その理由としては、理科と社会はいわゆる「暗記科目」と分類されることがあり、学習における暗記の占める割合が高いことが挙げられます。どこかの単元でつまずいたとしても、やり直しがきいたり、また受験勉強という観点からすれば、3年生になってから勉強しても間に合う場合が多いので、焦って勉強する必要はないのかな、という印象です。

それに対して、英語と数学は「積み重ね科目」と言われ、これまで学習した事柄が理解できていなければ、一度つまずいてしまうと立て直しを図るのが難しくなってしまいます。また、英語1点集中でも、と言ったのは、中学1年生で学習する数学の内容にあります。最初に「正の数・負の数」その後「文字式」を学習する場合が多いので、ある面、正の数・負の数の概念をしっかりおさえることができれば、学校の勉強で困ることはないでしょうし、個人差にもよりますが、この正の数・負の数の概念を全く理解できないまま、学校の授業が次の単元に進んでしまった、という話はあまり聞かないので、そこまで心配しなくてもいいのかなとは思います。

ただ、正の数・負の数の概念は、演習の数をこなしていくことによって身についていく部分もありますし、理数系がとんでもなく苦手、という方は解説が丁寧についているような問題集を使って学習するのはありかなと思います。

そして、触れてこなかった国語についてですが、国語は残念ながら、必ずしも努力と成績が比例する科目ではなく、成績を上げるのが難しい、とされている教科です。ある程度「持って生まれたもの」に左右される、とも言えます。もちろん漢字を正確に書けるようにしておく等、暗記的な要素もありますが、何か問題集をやみくもにやる、というよりは、春休みという時間を活用して、読書をして語彙を増やす方が効果的だと言えます。

なので、最優先されるのは英語と言えます。

なぜ英語なのか

確かに、入学直後はそんなに授業進度も速くないですし、最初の中間テストでは、アルファベットや自分の名前を書かせる問題もあります。難易度はそこまで高くない、ということです。

ただ、アルファベットでも、大文字小文字が曖昧になっていたり、文法を問う問題よりも単語を問う問題が多く出題される傾向にはあるので、アルファベットの大文字小文字・簡単な単語を書けることは必須であると言えます。

でも、それって、小学校の授業でやってるんじゃないの?

と、思われる方もいらっしゃるかと思います。実際、数字や動物、食べ物など、「これ、英語で何て言う?」と小学生に聞くと、答えられる場合が多いです。問題なのは、「書けない」ということです。驚くほどほぼローマ字だったり、大文字と小文字がぐちゃぐちゃになっていたり、と英語らしい、文字の配列に慣れていない、発音と文字が結びついていない場合が多いように感じます。この部分が曖昧だと、文法事項の学習が進んでいくともう訳が分からなくなってしまいます。

おさえるべきは単語とbe動詞

この2つです。月の名前、曜日、数字、体の部分を指す単語、動物、食べ物等、基本的な単語を書けるようにしておくこと。そして大前提として、アルファべットの大文字小文字を正確に書けるようにしておくことです。

並行してbe動詞の文のみ、理解できるようにしておくことです。英語は基本、主語・動詞~と文が続きます。主語がどういうときに、be動詞、am、are、isを使うのか、問題をこなすことによって覚える必要があります。

将来、理系に進むにしても文系に進むにしても英語は必要になってくるので、今のうちに英語を得意科目にしておくと強い武器になってくれることでしょう。

少々極端な勉強法かもしれませんが、選択肢の一つとしてまた、一つの見解として参考にしていただけたらと思います。