受験勉強と食事

受験勉強と食事

12月、そして1月。

まさに受験生にとっては追い込みの時期。受験する本人だけでなく、親や家族もナーバスに感じてしまうことはあると思います。

ただでさえ、体調管理に気を使う時期ですが、今年は例年にも増して、感染症対策・免疫力アップを意識している人も多いはず。

受験生ではなくても、最近自炊する機会が増えた、という人も多いのではないでしょうか。

塾の講師としての仕事を何年もしている、という仕事柄、色々な子どもたちを見ていて、

食育って大事だなぁ。

と最近特に感じています。今回は、受験生の方にとってはもちろん、そうではない方についても、考えさせられる内容かな、と思います。

高校生のおっと~くん

まるで託児所

冬の時期の塾の状態について、そんな風に感じたことがあります。一生懸命勉強している子どもたちや親の努力を否定するつもりはありません。

特に中学受験に関して感じたことですが、12月入ったあたりから1月半ばくらいまで学校には行かず、朝から晩、塾が閉まるまでずっと塾にいる子どもたち。出来る限り授業を入れて、授業以外の時間の主な活動スペースは自習スペース。

「自習をするにしても、大人の目があるし家に置いておくよりは安心。」

親がそう考えるのも理解はできます。また、親自身も子どもにかかる教育費や生活のために忙しく働いていて、子どもと過ごす時間的・気持ち的な余裕がないのだろうことも想像に難くありません。

子どもが自ら望んで、塾に缶詰め状態で勉強することを選ぶ場合は別として、実に1日10時間以上1か月以上そんな生活で、なかなか集中して勉強するのは難しい、という現実があります。

受験のプレッシャーよりも今のこの生活が耐えられない、なんて声も聴くことがあります。(;´・ω・)

その間の食事は?

栄養バランスを考えられた手作りのお弁当。

それなら良いのですが、これまで見かけたケースとしては、

お金だけ渡される。終了。(/・ω・)/

そんなパターンです。下手すると昼食も夕食も塾で食べることになるので仕方がない部分はありますが。昼食がお弁当で一見健康的に思えても、夕食は家に帰ってから、夜の11時半か12時くらい。なんて話も聞きます。

いやいや、手作りのお弁当だから健康的とは限らない。

確かにそうです。ただここで食育って大事だなぁ、と実感する瞬間です。子どもが果たしてお金だけ渡されて、規則正しく1人で食事を取り、しかもバランスの良い食事を取ることができるでしょうか。

大人の感覚で、適当にこれで食べてね。

と渡したつもりでも、野菜ゼロのから揚げのみをひたすら食べていたり、毎日カップラーメンだったり、食事そのものに関心がないのか、毎日ウィダーインゼリーだったり、、、そして飲み物も甘い炭酸飲料…

もちろん年齢が上がれば、その傾向は薄くなりますし、毎回きっちりバランスを考えて食事をしなさい、という半ば完璧主義を唱えるつもりもありません。冬期講習の1週間だけ、とか一時的にそんな食事になることもあるとは思いますが、それが1か月、2か月、それ以上になってくると、ちょっと考えものかなと感じてしまうのです。

勉強さえできれば、後は何でも良い、という極端な態度を助長するのではないか、と心配にもなります。そのまま成長して、摂食障害というと極論ですが、そうではなくても極端な偏食になりはしないかと心配になります。

じゃあ、お前が言えよ。

と、言われそうですが、実際、あまりにも体に悪そうだな、と感じて言ったことはあります。ただ、それぞれのご家庭の方針がありますし、子どもがもらったお金で何を買おうと口出しする権利はないよね、と言われたらそれまでです。

ただ、こうしたケースがいわば一般的な、大多数のケースだと言うつもりはありませんし、言ってみればレアケースではあるかと思います。批判する、ということではなく、全ての人にとって考えさせられることではないかと思うのです。

結局

「家族が食卓を囲んで、その日あったことを会話しながら食事をする。」

ありふれた日常かもしれませんが、その大切さを実感します。(*´ω`*)

実際、現在は成人している人で、家族と一緒に食事をする習慣がなかったから、今も実家にいるけれど、あえて家族とは時間をずらして食事をしている、とか、親の作った食事は口に合わないから必ず自分の分の食事だけ買って家に帰るようにしている、なんて話も聞いたことがあります。

食事をする時間が、単なる栄養補給にとどまらず、楽しいひと時であってほしいと願う今日この頃です。(*´ω`*)